21MHz デルタループアンテナ設置

以前に21MHz用V字ダイポールアンテナを張っていた場所に、21MHz用のデルタループアンテナを設置した。高木2本に渡したロープ(地上高8m)で張れる形、給電点インピーダンス50Ωを制約条件としてMMANAでシミュレーションした。すると、2mmの銅線で逆三角形、上部の水平ワイヤー3.66m、斜めワイヤー5.82m×2本、最下部の給電点が地上高2 .0m、21.1MHzでSWR1.0というシミュレーション結果になった。

設置したところ、21.00MHz/SWR1.2、21.05/1.0、21.10/1.1、21.15/1.2となった。下記は全景。赤丸が頂点である。

MMANAによる設計/試算は下記のとおり。

160mダイポール製作(80m DP+延長コイル+ワイヤー)

160mバンドが広がりCW以外も使えるようになったので、のぞいてみようとアンテナを製作した。既設の80mバンド用フルサイズダイポールアンテナに延長コイルとワイヤーをつなぐのが設置しやすそう。

まずはMMANAでシミュレーション。実際の80m用DPは平面的にも立体的にもV字で設置されているが、話を単純にするために直線で試算した。

延長コイルはウィルキンソンの炭酸水のペットボトル(太い方)に巻く予定。直径90mmで長さも90mm。ネットのインダクタンス計算サイトによると、29回巻きで51.4μH、Q14.28と出た。それをMMANAに入れてワイヤー長を調整したところ、延長コイル+追加ワイヤー10m弱となった(1910kHzでSWR1.4)。これを両端につける。

ここから1840.kHzを最良点にするには、ワイヤーを両端に各90cm足せばよいと判明した(1840kHzでSWR1.3)。

さっそく延長コイルを製作。1.25sqの被覆より線を使用した。

設置状況、南側の延長コイル

北側の延長コイル

両端各2.1mカットして、1900kHzでSWR1.7となった。本日の外作業はここまで。

受信状況はノイズも少なく良好で、国内局はのきなみS5以上で聞こえる。しかし、低い周波数ほど、低いアンテナほど打ち上げ角が上がるデメリットは、3.5MHzよりも強調されているのを感じる。これは国内専用アンテナにしかならないかもしれない←不安感たっぷり。MMANAでも真上向きビームとはっきり出てますし(下図)。設置から数時間で、いまのところDXは韓国しか聞こえていない。

2020/11/24 追記

日の出前に目が覚めたので30分ほどRBNを見つつ受信して、聞こえたDXは3局だけ。少ない。

  • 2020/11/24 05:51:48 RW0LT
  • 2020/11/24 06:06:23 HL5IVL
  • 2020/11/24 06:16:33 RA9MA

1.8MHz用の延長ワイヤーをギボシで付け外しできるように取り付けた。長さは両端に各70cmが最適だった(1830~1840kHzがSWR1.5)。

2020/12/11 追記

今晩はお空の状態がよかったようで、RBNを見つつ聞こえたDXは下記。けっこうよい。

  • 2020/12/11 20:57:04 W0FLS
  • 2020/12/11 20:59:11 VK2WF
  • 2020/12/11 21:05:50 N4XD

1200MHz 割箸4エレ八木アンテナ

アンテナ制作の情報を探してして、気になったのが「JA2BZTの自作アンテナ展示室」。その中から、手軽で面白そうな1200MHz用4エレ八木アンテナを作ってみた。DJ-G7の純正アンテナへかぶせる部分は、簡略化して厚紙と輪ゴムにした。

DJ-G7の純正ホイップアンテナでS3~4が、最良方向でS5に、ヌル方向でS0になった。ただし、最良方向は導波器とは90°ズレた方向だったので、DJ-G7に合わせたエレメント間隔などの調整が必要なのだろう。

DJ-G7では、PCや家電から飛び込む妨害波のせいでスキャンが止まる周波数があるが、このアンテナはヌル点がはっきりしているので、向きを変えることでそれらから逃れやすくなった。費用ゼロ、制作時間20分なのに効果バツグンで、制作記事を公開していただいたJA2BZTさんに感謝です。

炭酸ペットボトルのバランケースの寿命は5年以上

炭酸飲料の厚手のペットボトルをダイポールアンテナの給電部として使い始めて、はや数年。1リットルサイズのペットボトルを使うと、大き目のバランと同軸ケーブル、アンテナ線とつなぐ配線も収容できて便利である(製作方法はこちら)。

太陽光と風雨・氷雪にさらされるので、当初は1、2年程度の寿命と思っていたが、取り外してみたところ、予想外に劣化が少ないことがわかった。

左から、6年、5年、4年使用したもの。

  • ペットボトルとフタに割れや穴はなく、PET樹脂は弾力を保っている
  • 内部に雨水が浸入した形跡はない。内部のむき出しの銅配線は表面に錆びが出ているが、屋外設置では通常程度のものである
  • 白インシュロックは紫外線に弱そうに思われたが、脆くなっている様子はない
  • ベーク板には小さな蜘蛛の巣と糞がみられるが、電気的な影響が出るほどではない

ペットボトルを新しいものに交換し、ベーク板に取り付けたバラン部はそのまま使うことにした。

160m帯フルサイズダイポールアンテナ【測定編2】

前記事で作った160m帯の巻き取り式ダイポールアンテナの測定リベンジをした。前回の測定は、アンテナ線が地面置きという実利用には向かないものだった。

そこで今回は、アンテナ線を木に引っ掛けながら、地上高0.5~2mで展開した。敷地内で試したので、アンテナ線を直線に張ることはできなくて、全体的にも局所的にも大きく湾曲している。

アンテナ線の左右をそれぞれ35mにしたところ、1.9MHzでSWR1.7まで落ちた。

アンテナ線は43mあるが、余長は切り取ることなくケースに巻き取っている。

この高さで使い物になるのか、近々試してみる予定。

160m帯フルサイズダイポールアンテナ【測定編1】

前記事で作った160m帯の巻き取り式ダイポールアンテナを実環境で測定した。

 

恵那市の阿木川公園に展開した。給電部は高さ約1.5m、アンテナ線は左右ともに数mで芝生に接地している。両端も芝生上。

 

 

 

 

 

アンテナ線長は左右各22mで、1.83MHz  SWR1.8という結果になった。アンテナ線が地面から浮くようにすれば使えそうである。

同調したアンテナ線長が予想以上に短い。①両端の巻き取り部がエンドローディングコイルとして働いている、②被覆電線なので短縮率が大きくなっている、③地面置きなので共振周波数が低い――というあたりがとりあえず思い付く。これは後日に検証したい。

160m帯フルサイズダイポールアンテナ【製作編】

160m帯(1.8/1.9MHz帯)のダイポールアンテナは全長が80mを越えるので我が家では常設できない。そこで仮設や移動運用向きのものを製作した。設置と回収のしやすさ、80m帯でも使えるということから、エレメントは被覆電線にして巻き取りできるようにした。

 

左右が電線の巻き取り部。真ん中は100均のまな板に穴をたくさん空けたものにバランを取り付けている。まな板ごと棒の先に付けて持ち上げたり木に吊るして使う。

 

 

 

 

バラン部は、フロートバランをベーク板に固定し、BNCコネクタと陸軍端子赤/黒を1.5D同軸で配線して、100均の密封ケース内に納めた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

アンテナ線巻き取り部分は、100均の小物ケース(2個セット)の側面をカットして電線を巻ける隙間を作った。左上のように電線を巻いた状態で蓋ができる。アンテナワイヤーは秋月で買った協和ハーモネットAWG20電線を43mずつ巻いている。メジャーなしでも電線長がわかるように5mごとにラベルを付けている。

21MHz スロープGPアンテナ(設計編)

21MHz用の垂直系アンテナを作って、既存のV字DPアンテナと比較してみようと気分が盛り上がっている。確かめたいのは、(1)低打ち上げ角のアンテナだとDXがもっとよく聞こえるようになるか?、(2)両偏波でのノイズレベルの比較(当地は低ノイズ環境なので、垂直系を受信用常用アンテナにできるか?)。

簡単そうなアンテナを見つくろったところ、スロープGPアンテナなら手早く作れそうなので、例によってMMANAでシミュレーションしてみた。既設VDP=北東・南西ビーム、ゲイン6.49dBi、打ち上げ角28.9°。スロープGP=水平面無指向性、ゲイン1.16dBi、打ち上げ角18.4°。GPはゲインが5dB不利だが、打ち上げ角は10°有利。この違いがどう影響するのか実地に試してみるつもり。

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3.5MHzダイポールアンテナ設計&設置

NVIS用に3.5MHzフルサイズダイポールアンテナを設置することにした。例によって、エレメントが建物などに干渉しない位置関係にある高木を3本探してアンテナマスト代わりにする。高木が決まったところで、平面的な位置関係と高低差を測量してMMANAで設計した。アンテナ高が波長に比べて低いとインピーダンスのシミュレーションが大幅に狂うので、20m高でシミュレーションしておいて、あとは実地調整に任せることにした。以下がシミュレーション結果。

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設置してエレメントを40cmほど切り詰めたところ、周波数MHz/SWR 3.480/1.2 3.490~3.510/1.1 3.520~3.540/1.2 3.550/1.4 と満足のいく結果になった。

屋外で1.5年もつペットボトル製アンテナバランケース自作

常設のつもりでワイヤー系アンテナを作っても、我が家ではたいした期間は持たない。最大の原因は、木々に付いた雪が大きな氷塊になって落下するとき、ワイヤーを直撃して切れてしまうのだ。そこで、最大1.5年持てばよい程度の頑丈さのアンテナを低価格で上げる事を試行錯誤してきたが、3シーズン3回の作り直しを経て完成形に近づいた。目標は、バランを収容できること、風雨の侵入を防ぎ、アンテナワイヤーを伝っての水の侵入を防げて、同軸接続部を作れること、作るのが簡単で安いというあたりである。たどり着いたのはペットボトルを使う以下の方法である。

ペットボトルにバランを収容

 

7MHzダイポールアンテナでの例。センター部にペットボトルを取り付け、アンテナエレメント⇔フロートバラン⇔同軸の接続部を設けた。

 

 

 

 

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炭酸飲料の1.5リットルペットボトルを用意する。炭酸用の方が容器の厚みがあるのでもちが良い。2つのペットボトルを用意する。左が加工前。1つは中のようにカット、2つ目は右のようにカットする。

 

 

 

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カットしたペットボトルの大きい方に入るサイズにベーク板を切り、バランを取り付け、同軸とアンテナ線をはんだ付けする。その際に、ベーク板に同軸とアンテナ線の抜け止め加工をする。同軸接続部を上に、アンテナ線の引き出し部を下にすると抜け止め部を作りやすい。アンテナ線は単線がよい(より線だと、毛細管現象で水が侵入しやすいから)。今回はVVF電線を使った。

カットした小さい方のペットボトルを写真のように下から差し込む(大きいペットボトルの内側に)。入りにくい場合は割りを入れてよいが、最小限の長さに。

ペットボトルには同軸を吊り下げる耐力がないので、同軸を吊るひもは上部の部材につなぐ。

 

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2つのペットボトルとアンテナ線の位置関係。アンテナ線は2つのペットボトルの間を通して外部に出す。下のペットボトルが落ちないようにインシュロックで固定するが、ループの中にアンテナ線を入れて、アンテナ線が移動できる範囲を狭める。これをしないと、風などの影響で長いうちにはアンテナ線が移動してショートする危険性がある。

 

 

 

 

 

 

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今回設置したのは、7MHz NVIS用V字ダイポール(給電部2.5m、フルサイズ)。エレメント長の調整でSWR1.1となった。