iPad proと外付けキーボードでカナ入力 & Word Excel PowerPoint

iPad pro(12.9インチ)を長らく使っていると、よく聞かれる質問がある――「iPadがあればノートPCはいらないですか?」というやつ。どういう使い方かで答えは変わるわけだが、当局の場合は次のような感じだ。

  • 閲覧だけならiPadでこなせるが、作成系はノートPC必要
  • 旅行のとき、仕事なしならiPadでこなせるが、仕事ありならノートPC必要
  • 文字入力が少ないならiPad単体でこなせるが、多いなら外付けキーボードが必要
  • カナ入力の人は、外付けキーボードはApple純正が無難だが高い。他メーカー製だと工夫が必要
  • iOS/iPadOS用Microsoft Word Excel PowerPoint(アプリ版)は、PC用のそれらとは別ものだと思った方がいい

①iPad proをノートPC的に使う方法、②オフィスアプリ(Microsoft Word Excel PowerPoint)の使い勝手、③外付けキーボードでのカナ入力――の3点について順に紹介しよう。

①iPad proをノートPC的に使う方法

iPad本体は、スリーイーホールディングス「アルミ製組立式ノートPCスタンド Alumimover」で立てている(ヨドバシ価格 3,880円)。角度を6段階に変えられ、小さく折りたため、なによりデザインがiPadに合うのでこれにした。

外付けキーボードは、サンワサプライ「Bluetoothスリムキーボード(ブラック)SKB-BT32BK」(エディオン価格 4,380円)。当局はカナ入力なのでキーへのカナ刻印は必須、Apple純正は高いので論外という条件で選んだのがこれ。Windows PCでも利用できるのが決め手になった。

写真(上)のように配置するとノートPCと似た感じになる。マウスは使わずに画面タッチで操作している。写真(下)はスタンドを斜めから見たところ。折りたたんでコンパクトに収納できる。キーボードに変なシールが貼ってあるって? その件は後述。

②iPad proでのオフィスアプリ(Microsoft Word Excel PowerPoint)の使い勝手

Microsoft365を契約しているので、iPad proにアプリ版Word、Excel、PowerPointをインストールして利用している。なおiPad proでは、これらアプリは無料では使えない点に要注意。

全アプリに共通するのは、PC版に比べて機能が少ない、用紙や印刷の設定も少ないので同じことをやろうとするのは最初から無理である。

Word・・・PCで作ったWord文書を閲覧してチェックを入れるのは、10ページぐらいのものまでは問題ない。作成系は、2ページ以内で文字も図も少ないものを作るのが実用上の限界。原稿書きでは、文字数が多くなるにつれて反応が遅くなり、A4で3ページ目からはキー抜けすることもある。もらったWord文書のチェック用、2ページ以内の文書作成・原稿書きに使っている。

Excel・・・タテヨコ計算で使うのは問題なしだが、関数がどこまであるのかは確かめていない。グラフや図は機能が少ないのと、PCと同じように表示されないので作成しない。もらったExcel文書のチェック用、1画面に収まる程度の表作成・タテヨコ計算に使っている。

PowerPoint・・・PCとは別のアプリだと思った方がいい。機能も設定も操作も大きく違う。iPadで作ってiPadで表示するというiPadで完結した使い方なら使える。もらったパワポ文書のチェック用として使っている。

③iPad proの外付けキーボードでのカナ入力

カナ入力の人がiPadの外付けキーボードを選ぶ際に悩むのが、Apple純正以外は「カナ刻印と入力される文字が一致しない(一部の文字)」という問題である。iOS/iPadOSで外付けキーボードを買う人が少ない上に、カナ入力するユーザ数が少ないときているので、キーボードメーカー側は「カナ入力には非対応」となるのである。Apple純正キーボードならこういう問題はなくカナ入力できるので、富豪は迷わずApple純正にするといい。

当局の買ったサンワサプライBluetoothキーボードは、Windows / MacOS / iOS / iPadOS / Androidに対応し、3台の機器とペアリングして切り替えて利用できるのがメリット。キーを押して調べたところ、カナ刻印と入力される文字が食い違うのは13文字だった。キー入力を置き換えるアプリは見つからなかったので、変換表を作成してキーボードに貼り付けた(下図)。上段が入力したい文字で、そのとき押すべきキーが下段である。表を見て入力するのは、最初はかなりのストレスだったが、よく使うキーは指が覚えて無意識に打てるようになるとストレスは減った。

入力したい文字
押すキー _

iPad proとサンワサプライ「Bluetoothスリムキーボード(ブラック)SKB-BT32BK」の外付けキーボードでカナ入力する際の変換表

21MHz デルタループアンテナ設置

以前に21MHz用V字ダイポールアンテナを張っていた場所に、21MHz用のデルタループアンテナを設置した。高木2本に渡したロープ(地上高8m)で張れる形、給電点インピーダンス50Ωを制約条件としてMMANAでシミュレーションした。すると、2mmの銅線で逆三角形、上部の水平ワイヤー3.66m、斜めワイヤー5.82m×2本、最下部の給電点が地上高2 .0m、21.1MHzでSWR1.0というシミュレーション結果になった。

設置したところ、21.00MHz/SWR1.2、21.05/1.0、21.10/1.1、21.15/1.2となった。下記は全景。赤丸が頂点である。

MMANAによる設計/試算は下記のとおり。

160mダイポール製作(80m DP+延長コイル+ワイヤー)

160mバンドが広がりCW以外も使えるようになったので、のぞいてみようとアンテナを製作した。既設の80mバンド用フルサイズダイポールアンテナに延長コイルとワイヤーをつなぐのが設置しやすそう。

まずはMMANAでシミュレーション。実際の80m用DPは平面的にも立体的にもV字で設置されているが、話を単純にするために直線で試算した。

延長コイルはウィルキンソンの炭酸水のペットボトル(太い方)に巻く予定。直径90mmで長さも90mm。ネットのインダクタンス計算サイトによると、29回巻きで51.4μH、Q14.28と出た。それをMMANAに入れてワイヤー長を調整したところ、延長コイル+追加ワイヤー10m弱となった(1910kHzでSWR1.4)。これを両端につける。

ここから1840.kHzを最良点にするには、ワイヤーを両端に各90cm足せばよいと判明した(1840kHzでSWR1.3)。

さっそく延長コイルを製作。1.25sqの被覆より線を使用した。

設置状況、南側の延長コイル

北側の延長コイル

両端各2.1mカットして、1900kHzでSWR1.7となった。本日の外作業はここまで。

受信状況はノイズも少なく良好で、国内局はのきなみS5以上で聞こえる。しかし、低い周波数ほど、低いアンテナほど打ち上げ角が上がるデメリットは、3.5MHzよりも強調されているのを感じる。これは国内専用アンテナにしかならないかもしれない←不安感たっぷり。MMANAでも真上向きビームとはっきり出てますし(下図)。設置から数時間で、いまのところDXは韓国しか聞こえていない。

2020/11/24 追記

日の出前に目が覚めたので30分ほどRBNを見つつ受信して、聞こえたDXは3局だけ。少ない。

  • 2020/11/24 05:51:48 RW0LT
  • 2020/11/24 06:06:23 HL5IVL
  • 2020/11/24 06:16:33 RA9MA

1.8MHz用の延長ワイヤーをギボシで付け外しできるように取り付けた。長さは両端に各70cmが最適だった(1830~1840kHzがSWR1.5)。

2020/12/11 追記

今晩はお空の状態がよかったようで、RBNを見つつ聞こえたDXは下記。けっこうよい。

  • 2020/12/11 20:57:04 W0FLS
  • 2020/12/11 20:59:11 VK2WF
  • 2020/12/11 21:05:50 N4XD

1200MHz 割箸4エレ八木アンテナ

アンテナ制作の情報を探してして、気になったのが「JA2BZTの自作アンテナ展示室」。その中から、手軽で面白そうな1200MHz用4エレ八木アンテナを作ってみた。DJ-G7の純正アンテナへかぶせる部分は、簡略化して厚紙と輪ゴムにした。

DJ-G7の純正ホイップアンテナでS3~4が、最良方向でS5に、ヌル方向でS0になった。ただし、最良方向は導波器とは90°ズレた方向だったので、DJ-G7に合わせたエレメント間隔などの調整が必要なのだろう。

DJ-G7では、PCや家電から飛び込む妨害波のせいでスキャンが止まる周波数があるが、このアンテナはヌル点がはっきりしているので、向きを変えることでそれらから逃れやすくなった。費用ゼロ、制作時間20分なのに効果バツグンで、制作記事を公開していただいたJA2BZTさんに感謝です。

停電検出器が瞬断を検知しない

停電したことを知らせるLED表示器を以前に製作し、問題なく使っていた。ところが先日、スカパープレミアムチューナーに「停電が原因で録画中断」のエラーが記録されていた。停電検出器のLEDは不灯(停電なし)だが、装置が壊れているわけではなかった。

おそらく商用電源に瞬断(瞬低、瞬停)があり、スカパープレミアムチューナーは停止したが、停電検出器が瞬断を検出できなかったのだろう。そこで停電検出器が検出できる瞬断時間をオシロスコープで測ってみた。

下記が計測中の写真。赤プローブは商用電源の電圧を測定する高圧プローブ。黒プローブは停電検出器のリレー接点の電圧を測定している。

商用電源を手動ですばやくオフ→オンし、このタイミングでオシロのトリガーをかけた。なんども繰り返したところ、商用電源を310ms瞬断させると確実に検知できるとわかった(下図)。赤が商用電源の電圧(右縦軸)、青がリレーの電圧(左縦軸)である。商用電源が310ms瞬断し復旧(復電)し、リレー電圧は約5Vから0Vになり、その状態を維持したので停電検出に成功している。

一方で、瞬断が220~260ms程度だと停電の検知が曖昧になることがわかった(下図)。瞬断でリレー電圧が下がるが、復電後に約5Vに回復しており、停電を検出できていない。検知できることもあるので曖昧である。

310ms以上の瞬断は検出できるが、それ以下の場合は検出できたりできなかったりすると理解しておけばよさそうである。今回はここまで。

より短い瞬断も検出する改造として、いちばん最初に試すべきはACアダプター内部の平滑コンデンサーを取り外すことだろう。停電後150ms電圧を維持しているのは平滑コンデンサーの働きだろうから、この分を減らせるかもしれない。

アンテナのアルミ線と銅線をろう付け【方法その2】

アンテナのアルミ線と銅線のろう付けにしぶとく挑戦している。まず難易度が低いやり方として、アルミソルダーRZ-103(新富士)を盛った後に通常のハンダで接合する方法がうまくいった(こちらの記事)。

アルミソルダーだけでろう付けするのは難しい。バーナーの火力調節は習熟でなんとかなっても、バーナーの炎の風圧のせいで、融けたアルミソルダーが玉になって逃げてしまう。アルミの濡れ性(アルミへの付着力)が低くて、バーナーの風圧に負けてしまうのだろう。ここが最大の難関だが、それさえ防げばなんとかなりそうである。

うまくいったのが、下図のように舟形にした銅箔を敷いて作業する方法だ。融けたアルミソルダーがアルミ/銅線から逃げようとしても船底部に留まる。アルミフラックスRZ-203K(新富士)はアルミ線と銅線にだけ塗ればよい。最終的には銅箔は取り除くのでろう付けされなくてもかまわない=フラックスは不要である。銅箔は、5D-SFA同軸ケーブルの外部導体を使った。

このやり方でろう付けしたのが下図(粉っぽく残っているのはフラックス残渣。このあと水で洗浄して取り除く)。うまくろう付けできている。アルミソルダーが逃げないので、むだも減った。銅箔は部分的にろう付けされているが、薄いので取り除くのは容易である。

アンテナのアルミ線と銅線をろう付け【方法その1】

3.5MHzと7MHzのダイポールアンテナを降ろして、アンテナ線の接続部を調べた。アンテナ線は2mmのアルミ線、バラン経由で同軸につなぐところは1.6mmの銅線である(ペットボトルバランケースの作り方はこちら)。

アルミ線と銅線の接続はミラクルハンダを使って接合していた。その部分をほどいたところ、4年半の使用で下の写真のようになっていた。ミラクルハンダがやせて残り少なくなっているのに加えて、アルミとの接合部が腐食している。そのためラジオペンチで簡単にほどくことができた。かろうじて、銅線の一部が銅の地金色なので、そこだけがくっ付いていたと思われる(銅線の左端はペンチでつまんだために銅の地金が出た部分。銅線の途中に地金色の部分がある)。

ミラクルハンダは販売終了になったようだし、より確実な接合をするためにろう付けを採用することにした。選んだのは定番のアルミソルダーRZ-103(新富士)とアルミフラックスRZ-203K(新富士)である(下図)。

さっそく試したが、ぜんぜんダメ。アルミ線と銅線をよじってフラックスを塗り、ガスバーナーであぶりつつアルミソルダーを当てると、銅には付くがアルミには付かない。玉になったアルミソルダーが、よそに逃げてしまう。強く加熱するとアルミ線が溶けて切れてしまう。ネットで検索して出てくる苦労話どおりの散々な結果である。

試行錯誤したところ、うまくいく方法を発見した。アンテナで使う際にアルミ線と銅線をろう付けするという目的なら、次の手順がうまくいく。

①アルミ線にアルミソルダーでメッキする・・・最初にアルミ線の表面をろう付けする。ハンダ付けする際にハンダメッキするのと同じように、アルミ線の表面をアルミソルダーで覆うのである。厚めにアルミソルダーを付けておく方が、後作業がやりやすい。ガスバーナーを使ってアルミソルダーの手順通りに作業すれば、「アルミろうメッキ」はわりと簡単だった。

②アルミ線と銅線をハンダ付けする・・・ここからは、いつも使っているハンダとハンダごてで作業する。アルミろうメッキした部分は普通のハンダが乗るのである。したがって、アルミろうメッキの下処理をしたアルミ線と銅線をよじってからハンダ付けすればよい。なるべく短時間でハンダ付けする。長い時間ハンダごてを当てると、アルミソルダー部分まで融け出す(融点は一般的なハンダは232℃、アルミソルダーは380℃)。

下図は、このやり方でアルミ線と銅線を接合したテストピース。しっかり付いているように見える。

下図は、ペンチで引きはがしたところ。ハンダがむしり取られるように分離した。アルミソルダーはアルミ線と強く固着しており、はがれることはなかった。銅線にハンダが残っていることから、こちらもしっかり付いている。

2019/12/20 追記

このやり方では、ハンダ付けのやり直しができないことが判明した。再加熱すると、ハンダとアルミソルダーがまとめて融けて、アルミの地肌がむき出しになってしまう。そうなると、最初に戻ってアルミろうメッキからやり直さないといけない。

このやり方がうまくいっている状態では、①アルミ線・②アルミソルダー・③アルミソルダーとハンダの合金・④ハンダ・⑤銅線という順番で層になって接合されているのだろう。そこにハンダごてを当てると②~④がまとめて融けてしまうのだと思われる(初回のハンダ付けで薄くなった②が融けてしまう)。

アルミソルダーだけでアルミ線と銅線をろう付けする方法も試行錯誤して成功した(やり方はこちら)。

炭酸ペットボトルのバランケースの寿命は5年以上

炭酸飲料の厚手のペットボトルをダイポールアンテナの給電部として使い始めて、はや数年。1リットルサイズのペットボトルを使うと、大き目のバランと同軸ケーブル、アンテナ線とつなぐ配線も収容できて便利である(製作方法はこちら)。

太陽光と風雨・氷雪にさらされるので、当初は1、2年程度の寿命と思っていたが、取り外してみたところ、予想外に劣化が少ないことがわかった。

左から、6年、5年、4年使用したもの。

  • ペットボトルとフタに割れや穴はなく、PET樹脂は弾力を保っている
  • 内部に雨水が浸入した形跡はない。内部のむき出しの銅配線は表面に錆びが出ているが、屋外設置では通常程度のものである
  • 白インシュロックは紫外線に弱そうに思われたが、脆くなっている様子はない
  • ベーク板には小さな蜘蛛の巣と糞がみられるが、電気的な影響が出るほどではない

ペットボトルを新しいものに交換し、ベーク板に取り付けたバラン部はそのまま使うことにした。

160m帯フルサイズダイポールアンテナ【測定編2】

前記事で作った160m帯の巻き取り式ダイポールアンテナの測定リベンジをした。前回の測定は、アンテナ線が地面置きという実利用には向かないものだった。

そこで今回は、アンテナ線を木に引っ掛けながら、地上高0.5~2mで展開した。敷地内で試したので、アンテナ線を直線に張ることはできなくて、全体的にも局所的にも大きく湾曲している。

アンテナ線の左右をそれぞれ35mにしたところ、1.9MHzでSWR1.7まで落ちた。

アンテナ線は43mあるが、余長は切り取ることなくケースに巻き取っている。

この高さで使い物になるのか、近々試してみる予定。

「キイハンター」の和文モールス聞き取り

「キイハンター KEYHUNTER」(TBS系、東映制作) といえば、 1960年代から1970年代にかけての大人気ドラマ だった。千葉真一は格好よかったし、野際陽子は魅力的だった。小学生だった当局も、土曜の夜はテレビにかじりついて観たものである。


いまでも東映チャンネル(スカパー)で毎週2話ずつやっていて、先日たまたま「#61 荒野の殺人紙幣」を見たところ、CWで助けを呼ぶシーンがあった。下は、キイハンターのメンバーがCWを受信しているシーンである。ちなみに、真ん中あたりの縦長の装置が無線機という設定で、ドラマ中では短波無線機と呼んでいたが、CBトランシーバっぽい。

風間(千葉真一の役名)は無線機から流れるCW音を聞きながら「SOS 富士山麓ホテルマウント富士へ急行せよ」と読み上げていた。そのCW音はちゃんとした和文モールス符号ではないか!! 日本のドラマのCWはなんちゃってのデタラメが多いが、キイハンターはしっかり作り込んでいたのだ。

150CPMぐらいでけっこう速い。何度か聞き直したところ「SOS フジサンロク ホテルウントフジへ キユウコウセヨ」だった。惜しい!!、打ち間違えている。(・--・)と(-・・-)の取り違えってやりがちですものね。

50年前は、ようやくアマチュア無線への興味が出てきたころで、CWの聞き取りはまったくできなかった。50年を経て、CWを身に着けて新しい発見ができたのは実に楽しいことだ。もしかしたらアマチュア無線界では、オンエア直後に話題になった有名な話なのかもしれない。

ドラマのCW部分の音ファイルはこちら → keyhunter61CW.mp3