Elecraft KX3 組み立て完成

KX3の組み立ては、些細な問題はあったものの無事完成した。所要時間は2、3時間といったところだが、途中で買い物が必要になったのでいったん中断することになった(後述)。組み立ての様子は以下の通り。

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最初の作業は、部品の確認である。組立マニュアルの巻末に部品一覧があるので、それに従う。KX3先人のサイトでは「部品個数が不足していたが、付属のスペア袋のものを使えば足りた」との書き込みが複数見つかるが、筆者も同じだった。不足していたのはワッシャー2種類、計3個。一方で、オートアンテナチューナーではワッシャーが4つ多く入っていた。

 

次に、基板などの主要部品の表裏をデジカメで撮影した。後日、設計/製造上の不具合が見つかり、該当するか確認することになるかもしれない(Elecraftに限らず、そういうことは起こっている)。組み立て後に基板のシルク印刷や部品を読み取るのは容易ではないし、シールド板を貼った部分は、はがさないと読めなくなる。

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組み立ても終わりに近い段階の様子。日本語の組立マニュアル(手前)をもとに作業して、英語の組立マニュアル(左)も参考にした。使った工具は小型のドライバーやラジオペンチ程度(左下)。

 

 

 

組み立て中に、RFファイナルのトランジスタ2個をネジ止めする際、「各自用意のシリコングリスを塗布」との指示があった。手持ちがなかったので、作業はいったん中断した。秋月でシリコングリス 「HY-1 1g 熱伝導率6W/M-K、180円」を買ってきて、①トランジスタがケースと密着する部分と、②ケースが放熱板と密着する部分に塗った。

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ルーフィングフィルター基板装着時には、基板の裏のハンダ付け部から突き出しているコネクタの足が、RF基板の電解コンデンサと干渉したので、足5本をニッパーで1mm弱切断した(赤で囲った部分)。それ以外は問題もなく組み立ては完了した。

 

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背面に見える切込みの入った板金が放熱板。これはケースの外側に取り付けられている。中央部のネジ2つでファイナルと締結されているが、熱の流れはトランジスタ→ケース→放熱板である。トランジスタ→ケース間のケース側は塗装なしで磨かれているので熱伝導を意識した設計。しかし、ケース→放熱板の間は、接触する両面ともにシボ付き塗装のままなので熱伝導はよくない。最大出力で使うには別の冷却方法が必要かもしれない。

 

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こちらは左側面で、各種の入出力端子がある。

 

 

 

 

 

 

通電して一応の機能を試したところ問題なく動作していることを確認できた。7MHz CWで、FT-817だとIPO/ATT/RFゲイン/CWフィルター(300Hz)の全てを活用してもRF段が飽和して受信できなくなる状況でも、ルーフィングフィルター/PBTを使えば受信できたのはうれしかった(混信なしの状況では、FT-817と感度は変わらなかった)。

組み立てた感想としては、内部はそれほど堅牢な作りになっていないので、荒っぽく持ち運ぶと振動などで接続部(内部のコネクタなど)が外れる危険性がある。内蔵電池の交換時にはフラットケーブルを壊す危険性があるので、①電池は入れずに外部電源で使う、②充電池を入れて外部から充電する、のどちらかが現実的だろう(筆者は①)。

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