Picoscopeは、そこそこの機能を備えているが、安い分、使い方の工夫も必要になる。当局が使っているのはPicoscope 3206Aで、Windows PCでPicoscope 6ソフトウェアで操作している。
今回は、オシロやスペアナで複数チャンネルの観測結果を見やすく重ね合わせる方法を試行錯誤した。
スペアナ機能で2chを重ね合わせ表示にしたのが左である。Picoscopeでは、表示色を変更する機能はあるが、残念なことに透明度を変える機能がないので、どの色に設定しても下の測定結果の細部は見極めにくいままである。
そこで、各チャンネルごとに画面キャプチャしてから、画像編集ソフトで重ね合わせることにした。これなら、ひと目で見分けられるようになった。
手順は次のとおり。
① Picoscopeで、複数チャンネルを重ね合わせ表示で観測する。縦軸は、すべてのチャンネルで同じスケールにしておく
② Picoscopeのキャプチャを停止
③ Picoscopeでひとつのチャンネルだけを表示して、PCで画面キャプチャする。同じ手順で各チャンネルを画面キャプチャする
④ PCで画像編集ソフトを起動。レイヤー機能があり、透明度を調整できるものなら何でもよい(当局はPaintShopProを使っている)
⑤ ひとつのチャンネルの画面キャプチャを開き、その上に別チャンネルの画面キャプチャを別レイヤで重ねる。重ねたレイヤの透明度を上げる。ブレンドモードを変えて、いちばん見やすいものを選ぶ。PaintShopProでは、不透明度60%、ブレンドモード=標準でOK
なお、軸やメニューバーなどの色味が変わるのが嫌なら、マスクをかけるなどの配慮をすれば変わらないようにできる。