AC(商用電源)をオシロスコープで見るとき、不用意につなぐとショート・漏電・感電などの危険がある。多少は安全に見られるようにするために、オシロにつなぐACプローブアダプタを作った。
点線内がアダプタ、スライダックは今回のみの試験用である。抵抗による分圧で、100V→1V(実効値)に落として観測する。抵抗は無誘導のもの=金属皮膜抵抗を使う。抵抗のW数に余裕がないので、長時間の通電は不可。ヒューズを両極に入れること。
左上が、ケースに入れたアダプタ。左下はスライダック。ノートPCに乗っている黄色いのは検電器。コンセントに差し込んでネオン管が点灯すれば、生きている電線かと、100V/200Vのどちらかがわかる。長い方の足だけ差し込んでネオン管がうっすら点く側が非接地極だということもわかる。これを調べてからアダプタのコンセントを挿す(接地側をオシロのグラウンドと一致させる=感電などの防止)。
PicoScope 3206Aで観測した波形がこれ。交流にスパイク状のノイズが乗っている。電源周りのものだろう。スライダックを回して、交流の出力電圧を変えてもノイズの電圧が変わらない。
パソコンをACアダプタで駆動しているので、AC→PC→USBケーブル→オシロという経路でノイズが回ってくるのだと思う。つまり、これでは正しく測れない、場合によっては危険でもあることがはっきりした。
PCを内蔵電池駆動にして測ったのがこちら(ローパスフィルターを入れた表示)。スパイクノイズは一切出なくなった。この方法でならまともに測れそうである。