コイルQ測定器製作

予備実験をもとに、ケース入りのコイルQ測定器を製作。回路は予備実験通りにプリント基板の銅箔をカッターではがして、あとはケースの穴あけ加工程度。仕上がりの美観はよかったものの、オシロプローブで取り出す信号レベルが試作よりも低くなってしまった。やむなく、浮遊容量を増やすべく電線を這わせて解決した。

写真左が測定中、右がケース内部。ちなみに測定結果は、予備実験に使ったコイル大がQ=42、コイル小がQ=29だった。使用機材 MFJ-269、PicoScope 3206A

LC直列発振回路に直列に0.5Ωが入っているので、精度に影響を与える。公式ではQ=2πfL/rだが、この測定器で求められるのはQ’=2πfL/(r+0.5)からQ”=(2πfL+0.5)/(r+0.5)の間の値だろう。21MHzでQ・Q’・Q”を試算すると、1・0.99・1.00、10・9.22・9.30、30・23.9・24.1、50・35.1・35.4と、いずれ場合でもQ’・Q”は小さめに出て、Qが大きくなるほど誤差が大きくなる。

これを使って測るのはQが10~50程度の空芯コイルなので、Q’からQへの換算をしつつ使えばよさそうである。50よりかなり大きいQを測る目的の場合は、別の原理で測る必要がありそうだ。

測定精度そのものについての考察は後日。