大地の導電率の測定をやり直した。前回の失敗の原因を下記のように推定した←結果的には、推定は誤りだった(後述)。
原因1・・・発生電圧が不足して大地に流す電流が足りなくて測れない
対策・・・100V→240Vのステップアップトランスでより高い電圧を確保する
原因2・・・電流計で測れる最少電流の値が不足していて測れない
対策・・・μAまで測れるテスターを確保する
写真が100V→240Vのステップアップトランス。いまや高電圧を発生させるトランスは、真空管用のものは本格的過ぎて高価であった。旅行用のステップアップトランスの方が安かったので日章工業 MF-50EX を購入した。ヨドバシネット通販で3024円。
電流計として使うテスターは、秋月電子で売っているMASTECH MS8221Cを購入。2000円と超安かったが、外観の質感がたいしたことなく、LCDの透明カバーに擦り傷があった。値段相当というところか。手持ちテスターと電圧や抵抗の測定値を比較したところ、測定値は問題なかった。
発電機(AC100V)→レオスタット(0~130V調整可)→ステップアップトランス(100→240V昇圧)で発生させた電圧をAD間にかける。記録するのは、AD間に流れた電流値と、AB間、AC間の電圧である。
測定値 | 計算値 | ||||
AD間電流(mA) | 電圧(V) | 接地抵抗(Ω) | 大地抵抗率 ρ(Ωm) |
大地導電率 σ(Ω-1m-1) |
|
17.2 | AC間 25.0 | 1453 | 1460 | 6.85e-4 | |
17.1 | AB間 24.4 | 1427 | 1433 | 6.98e-4 | |
70.8 | AB間 101.4 | 1432 | 1438 | 6.95e-4 |
接地抵抗=測定電圧/測定電流
逆算法による大地抵抗率
ρ=2πlR/ln(4l/d) R:接地抵抗 l:電極長=0.95m d:電極直径=0.01m
大地導電率σ=1/大地抵抗率
接地抵抗と抵抗率/導電率は予想の範囲内である。(1)大地の含水率、凍結度の違いでどうなるか?、(2)接地棒1本で接地抵抗が約1.4kΩだが、4本打ち込んだ接地棒を並列にしたとき何Ωになるのかに興味がある。
ここまでやって、AD間電流が17mAなら、前回の測定の際に測れていなければおかしいことに気が付いた。調べてみたところ、電流計として使ったテスターが壊れてた!!のであった。詳しくは失敗編の追記を参照。