アンテナ線・電線用の低抵抗測定器製作

「100円ショップの針金は粗悪品」というネットの書き込みを見かけた。気になってググったところ、電線や素材メーカーなどが「電線と縛る用途で組成が異なる(ことがある)」「アルミの場合、精製度によって抵抗値がかなり異なるので電線に使うなら要注意」と説明している。

当局もアンテナ線に100円ショップのアルミ線や、ホームセンターの電線用ではないアルミ/銅線を使っているので実際のところが気になる。それなら測ってみようではないか! ついでに、アンテナのローディングコイルを作る際に線材の抵抗値が明確なら、計算でインダクタンス(インピーダンス)を正確に求めておける。これら用途のために低抵抗測定器をひとつ作っておく価値がありそうだ。

で、作ったのは4線式の低抵抗測定器。長さ1m強の線に電流を流し、1mちょうどの2点間の電圧を測る。オームの法則により、抵抗=電圧/電流がわかるというもの。

 

全体はこんな感じ。主要なパーツは、電源(13.8V)、電流制限抵抗(セメント抵抗8.2Ω 20W)、電流計(テスター)、電圧計(テスター)。効率よく測定するために、1.2mの棒にボルト/ナットで抵抗と測定用電線を取り付けられるようにした。

 

左側の拡大図。セメント抵抗は長時間通電すると触れないほど発熱するので、浮かして放熱している。右の赤テストピンは電圧計に行く線。ゼロmm点を示す線を木にマークしておく。

この仕様だと最大21.8Wの電力になるので発熱に注意しつつ測ること。通電しっぱなしにするなら、余裕をみて40W以上の抵抗が必要。

 

 

右側の拡大図。太い黒線は測定用電線を流れてきた電流の戻り。黒テストピンは電圧計に行く線。1000mm点を示す線を木にマークしておく。

 

 

 

 

 

測定中。左が電流計で1.62A。右が電圧計で 57.5mV。抵抗=57.5mV/1.62A=0.0355Ω

測定編に続く